複数の難病と向き合う中での希望の光 

「私、札幌市に住んでいるAと申します。うつ病と線維筋痛症で金融関係の仕事を諦めざるを得なくなりました。お子さん二人の学費もあって、傷病手当金だけでは厳しかったんです」

札幌障害年金相談センターにお越しいただいた時のAさんは、とても不安そうな表情をされていました。線維筋痛症は確定診断までに多くの病院を転々とされていて、うつ病も併発されていました。

「初診日の特定が難しかったのですが、3つの病院から証明書を取得して、ようやく特定できました」とAさんは振り返ります。

診断書の取得にも苦労されたAさん。うつ病の診断書だけで半年以上、線維筋痛症の診断書に至っては10ヶ月以上かかったそうです。

「最初は両方の病気でそれぞれ2級と判定されたんです。でも、センターの方が不服申立てをしてくださって、結果的に1級になりました。年間約297万円受給できることになって、本当に救われました」

私たちは微力ながらAさんのお手伝いをさせていただき、複数の病気を抱える方々の障害年金申請の難しさを改めて実感しました。一人で悩まず、専門家に相談することの大切さを多くの方に知っていただければと思います。