網膜色素変性症で初診日不明でも1級認定!第三者証明で勝ち取った障害年金

札幌市在住のAさんは、網膜色素変性症により障害基礎年金1級の認定を受けました。Aさんは50代で、小学4年生の時に学校健診をきっかけに眼科を受診しました。その際、ご両親は病名を知らされていたようですが、Aさん本人には伝えられず、中学生まで定期的に通院を続けていました。

当時から暗い場所では見えにくく、部活帰りの夜道で側溝に落ちることもありましたが、誰もが同じだと思っていたそうです。高校生になると通院を自己中断し、18歳で運転免許を取得するために教習所へ行った際、教官から視力の問題を指摘されました。以前の眼科を受診して初めて網膜色素変性症という病名を知りましたが、治療法がないと思い、紹介された大病院には行きませんでした。

その後も視野狭窄は徐々に進行し、20代後半になって治療法を求めて眼科受診を再開しました。30代で身体障害者手帳の交付を受け、白杖の使用を始めました。50代になって障害年金の存在を知りましたが、初診日が相当前であることから手続きに不安を感じ、札幌障害年金相談センターに相談されました。

札幌障害年金相談センターでは、Aさんの障害の状態から1級に該当すると判断しましたが、最大の課題は初診日の証明でした。保険料の納付状況を確認すると、20代から30代にかけて未納が多く、20歳前の初診日を証明する必要がありました。しかし、小学生から18歳まで受診していた眼科は既に閉院していました。

20代後半以降に受診した複数の眼科を調査したところ、3か所目でカルテが見つかりましたが、10代の受診歴には触れられていませんでした。学校健診の結果や診察券なども既に処分されていたため、第三者証明による方法を検討しました。

当時の友人たちに連絡を取り、粘り強く確認した結果、眼科の先生が書いた病名のメモ紙をAさんからもらって調べた友人が見つかりました。その方は、重大な病気であることを知ってショックを受けたため、当時のことをよく覚えていました。また、遠いご親戚からも当時の母親の心配ぶりについての証言を得ることができました。

これらの第三者証明により、Aさんは20歳前傷病による障害基礎年金として1級に認定され、年間97万円の年金を受給できることになりました。初診日が古く医療機関が閉院している場合でも、諦めずに様々な方法を検討することで道が開けることを示す事例となりました。